「この素晴らしき東京の夜!」2011年6月18日、19日:佐野元春@東京国際フォーラム【音楽】

2011.6.18/19、東京国際フォーラムホールAで行われた
『’ALL FLOWERS IN TIME’ 東京』
佐野元春@東京国際フォーラム
に行って来ました。

最高の2日間でした。
歌いまくり、踊りまくり、手を叩きまくっていました。

ALL FLOWERS IN TIME

2011年初頭から3月までは、盟友ザ・ホーボー・キング・バンドと共に全国大都市ツアーへ。まさに30周年にふさわしいオール・タイム・ベストなセットリスト。佐野元春の新たなるディケイドに向けた旅立ちを、新旧のファンとともにお祝いする”祝祭的なツアー”となるだろう。

当初は2011年3月12日、13日に開催される予定だった東京でのライブ。
しかし、前日2011年3月11日に東日本大震災で東京でも大きな揺れが起き、開催できなくなり、6月に延期されて行った公演でした。

「ファンのみなさんにはご心配をおかけしましたが、振替公演が6月18・19日に行われることになりました。待っていてくれてどうもありがとう。これが30周年ツアーの最終公演となります。ツアークルー、バンド、そしてみなさんと共に、ベストなステージを描きたいと思います。みなさんに会えるのを楽しみにしています。」 – 佐野元春

ライブレポート

元春のライブに何度も行ってるのだけど、この2日間、ライブを見ながら、いろいろなライブのシーンが重なって見えたようでした。自分が見に行ったライブであったり、DVDやビデオで見たり、CDで聴いたライブ音源だったり、雑誌などに載っていたライブの写真だったりするのだけど、元春の歩みと自分の歩みを重ね合わせていきながら見ていたように感じました。

HOBO KING BANDの演奏もさすがでした。
今回長田さんが入っていたから、ハートランドとHKBのコラボという感じだったのが、途中から佐橋さんが加わった事で、HKBが全員揃った形になったのが嬉しかったです。思わず「コロちゃん〜」(←佐野さんがフルーツツアーの時に決めたあだ名)と呼んでしまいました。ツアーの中での登場となると「ゲスト」という事になると思うけど、違和感なく演奏している佐橋さんを見ていると、ゲストではなく、HKBに戻って来たという感じがしました。

長田さん、佐橋さんのツインギターには鳥肌ものでした。
しーたかのパワフルなドラム、トミー(井上富雄さん)の安定感あるベース、Dr,Kyonの躍動感あふれるキーボード、拓ちゃん(山本拓夫さん)のサックスも味わいがあり、そこに佐々木さんのトランペットが入って出来上がるブラスセクション、20キロやせたためか(!?)、動きが軽やかになったスパムさんのパーカッション。
彼らの音が組み合わさり、そこに元春の力強い歌声が加えられる事で、現在の「佐野元春&THE HOBO KING BAND」が形成され、現在形の形で私たちに届けられていく事に実感させられました。

曲目について一つ一つ書きたいけど、長くなりそうなので、少しだけ…。

「ガラスのジェネレーション」
今年発売された「MUSIC MAGAGINE」で佐野さんがインタビューで
「今回のツアーでは「ガラスのジェネレーション」をオリジナルで歌うよ。55歳で「ハロー、シティライツ」はないいだろうと思われるかも知れないけど(笑」と語っていたけど、本当に歌ってくれました。オリジナルアレンジで、オリジナルキーで。「つまらない大人にはなりたくない」とシャウトする姿を見て、20代の元春と現在の元春が重なって見えました。

「欲望」
長田進の為にあるようなイントロのギターソロ。これが聴けただけで鳥肌が立ちました。

「Young Bloods」
オリジナルではなく、月と専制君主バージョンでの演奏。この前にHKBによるインストで佐橋さんが加わり、その後一緒に演奏されたという事に深い意味を感じました。佐橋さんが単なる「ゲスト」ではなく、HKBメンバーとして演奏するためにやってきたんだという事を確信し、嬉しかったです。

「君を連れてゆく」
元々好きな曲だけど、歌詞が胸に突き刺さりました。震災後に見える風景が重なって見えたからです。「愛をやり直し、仕事をやり直し、君を連れてゆきたい」癒しと立ち向かう力をこの曲から感じられました。佐橋さんのスティルギターも久しぶりに聴けました。

「ロックンロール・ナイト」
私にとって一番心に残った曲。初日の方では私の周りでは前半部分座って聴いていた人が結構いたのですが、元春の力強いシャウトの後、次々と立ち上がりました。元春が叫び続けたシャウトを聴いている間、30年間のさまざまな元春の姿がフラッシュバックされて、目頭が熱くなりそうになりました。歌い終わった後、会場中の拍手が鳴りやみませんでした。

この映像(マイミクさんが日記で引用されてました)は、83年、New Yorkに行く直前のライブだったと思います。20代後半の「Rock & Roll Night」と55歳の「Rock & Roll Night」。時代は変わってもスピリッツはずっと変わらない。そう思います。
→映像は削除されてます。

「ヤング・フォーエバー」
長田と佐橋のギター競演が素晴らしい。と同時に、井上富雄のベースも力強さを感じさせます。
「THE BARN」のツアーの頃から元春は声が悪くなってきて、当時この曲を歌ってる時もかなり辛そうだったのを思い出したのだけど、この日のライブではオリジナル以上に声が出て力強い元春の歌を聴けて嬉しかったです。

「SOMEDAY」
19日の元春のMC、ツボにはまりました。(Twitterより転載)

「僕はときどき思うんです。どんなにいい曲を書いても、それをみなさんが見つけてくれなかったら、そんな曲はなんでもない。次にやる曲は80年代の前半に、半年かかって書きました。どうしても、曲の一番いいところに言葉が降りてこなくて。

実は2枚目のアルバム『Heart Beat』に入れようとしていたんだけど間に合わなくて、その次のシングルになりました。みなさんがこの曲を見つけてくれて、僕は心から嬉しく思います。やがてこの曲は、僕が書いた曲なんだけど、皆さんの曲になりました。

でも待って! やっぱり僕の曲だよ!(会場笑→大拍手)

もし知ってたら、一緒に歌ってください。 」

「悲しきRADIO」

「昨日、東北のファンの方からメールが届きました。たぶん、この会場のどこかにいると思います。そこにはこう書いてあった。《今夜は楽しみたいです》。みんなそう思うだろ!?」

元春が東北のファンから届いたメールを読んだ時、会場は万感の拍手で包まれ、いつもの友達も初めての奴も、みんなで楽しもうと歌い始めた「悲しきRADIO」。とにかく歌いまくり、踊りまくってました。

「愛する気持ちさえ分け合えればI Love You〜」と元春が呼びかけると、オーディエンスは
「You Love Me!」
この掛け合い、最高でした。

休憩入れず、3時間ほぼぶっ通しのライブでした。でも、心地よかった。30年分の元春を凝縮していて、最後まで楽しめました。

アンコールで「アンジェリーナ」を歌い終え、元春とHKBが一列に揃って出てきました。
元春は「ファイナルってことで何か言おうと思ってたんだけど、演奏の途中で言うとろくな事を話せないんで……」と紙に書いてきたそうで、その紙を取り出して、こんな感じで読み始めました。(Twitterより転載)

このあてのない人生に 音楽があることを感謝
音楽なんてなくなって 生きていけるけど
音楽があったおかげで こんなにも見える景色が広がりました

若葉のころから始まった音楽の旅は
得たり無くしたりを繰り返しながら ようやくここまでやってきました

改めて これからもずっと 僕の持てる音楽への情熱の限りを
みなさんに捧げたいと思います。

僕の音楽と共にいてくれてありがとう
これからもよろしくお願いします

私の方こそ、元春に「ありがとう」と伝えたいです。
ずっと聴き続けて良かったです。
元春を聴き続ける事が出来たおかげで、多くの仲間達に出会えました。

そして現在形の佐野元春を追い続ける事が出来る事に感謝です。
30周年を祝うツアーが終わり、次にどこへ向かおうとするのか、これからも見守って行きたいと思います。

ありがとう、元春。
ありがとう、HOBO KING BAND、そしてTHE HEARTLAND。

思いがけない「アンコール」

ライブ後に思いがけない「アンコール」があったそうです。

昨日のライブに伊藤銀次さんが見にいらしていたそうで、会場の外でチラッとお姿を拝見出来ました。その銀次さんが、自分のブログに元春のライブレポートを書かれていました。
銀次さんのレポートを読んでいくうちに涙が出てきました…。
ぜひ読んでみてください。

ロッキングオンのサイト「RO69」にライブレポートが掲載されてました。
今回のレポを書くときに参考にさせていただきました。

友達がmixiなどにアップされた日記なども参考にさせていただきました。
読んでいてじーんとくるものも多かったです。ありがとうございました。

「元春ホームパーティ」からのプレゼント

今回、mixi内の元春ファンコミュニティ「元春ホームパーティ」でお花を贈りました。終演後、集まったみんなで記念写真を撮りたいねということで、仲間の一人が係の方と交渉した結果、お花を動かしてくれて、記念写真を撮ることが出来ました。向日葵を多く飾った花。入口には多くの花が飾られていた中で、輝いてました。
この企画に参加出来た事に感謝します。

佐野元春を通して出会えた全ての人たちに感謝です。

セットリストとミュージシャン

SetList

1:CHANGES(HKBインスト)
2:君をさがしている
3:ハッピーマン
4:ガラスのジェネレーション
5:トゥナイト
6:カム・シャイニング
7:コンプリケイション・シェイクダウン
8:99ブルース
9:欲望
10:ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
11:ジュジュ
12:月と専制君主
13:レインガール
14:SPIDER CODE(HKBインスト)
15:ヤングブラッズ(月専Ver.)
16:観覧車の夜
17:君を連れてゆく
18:ロックンロール・ナイト
19:約束の橋
20:ヤング・フォーエバー
21:ニュー・エイジ
22:新しい航海
23:SOMEDAY
24:悲しきRadio
EN:アンジェリーナ

Musician

佐野元春 Vo.G

The Hobo King Band
古田たかし Dr
井上富雄 B
Dr.kyOn Key.G
長田 進 G
佐橋佳幸 G
山本拓夫 Sax Flute
佐々木史郎 Tp
大井“スパム”洋輔 Per

ライブDVD発売されてます!

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この記事を書いた人

Minako 'NEPPIE' Seki

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