佐野元春から届けられる“書簡”、「ハートランドからの手紙」を振り返ってみます【音楽】

佐野元春さんが様々な形で綴っている“書簡”、「ハートランドからの手紙」。
改めて読み返すと、元春のその当時の想いが感じられます。

久しぶりに会社のイントラに書いていたコラムをブログ向けに書き直してみました。
今回は2016年に書いたコラムから。
先日、佐野元春さんのライブに行ってきたばかりなので、ライブの余韻を感じながら綴ってみます。

手紙

「手紙」。この記事を書く時に改めて考えてみました。
最近はメールやLINEなどのメッセージが殆どですが、年賀状とか含めて友達からの手紙は今でも残してます。でも手紙も整理しないと、読まないまま年月だけが経ってしまうので、どう保存しようか考えなくてはと思う今日このごろです。

昔の手紙は普段は読まないけど、思わず読み返したくなる手紙って、ありますよね。
私にとって、時々読み返したくなる手紙があります。それは…

「ハートランドからの手紙」

「ハートランドからの手紙」」とは、佐野元春さんが、いろんな形で書いているものです。名前の通り手紙だったり、エッセイだったり、ポエトリー形式だったりとバラエティ富んだ内容になっています。

ハートランドからの手紙は、佐野さんがデビューして2年ほど経った1982年頃から書き始めてます。

1990年に扶桑社から単行本で発売されました。
「TIME OUT!」が発売された頃です。
#1~44までの手紙と、散文詩「エーテルのための序章」、エッセイや散文詩が載っています。

裏表紙。目が開いてる元春。

その後、「ハートランドからの手紙」は1993年に角川文庫から文庫版として発売されました。
単行本版の内容に加え、刊行後追加された#45から#58まで加えられてます。

シンプルな濃い青に縦書きで「ハートランドからの手紙」が。

#59以降は佐野さんの公式サイトに記載しています。
#202(2007年7月)までしかないのが…。追加してくれないかなぁ。

最初のハートランドからの手紙

最初のハートランドからの手紙は…
1982年、佐野さんがアルバム「SOMEDAY」でブレイクし始めた年の初めてのコンサートツアー「WELCOME TO THE HEARTLAND TOUR」。
ツアーパンフレットに佐野さんからの「手紙」が書かれています。

ハートランドからの手紙 #1

HEARTLAND のサウンドを楽しんでくださってる皆さん、お元気ですか?
僕は今、チュニジア風の模様が織り込まれたロッキンチェアにすわりながら
これを書いているところです。
そして、とりあえずこのHEARTLAND のコンサートに集まってくれた皆さんに、
「おはよう!」と言いたいんです。
街のナイチンゲールや小さなカサノバ達、あるいはプリティー・フラミンゴや
真夜中のカンガール達……、みんな夜ふかし得意だからね。
すべてのことの中には教訓が含まれている。
ひとつだけ明らかなのは、HEARTLAND は、
「現代の都市に生きる、現代に息する人達のための、現代のため息と鼻息による」
を合言葉に、どんな場所でもグッドミュージックを創りだせたら、
と願っていることなんだ。
そして僕等は今日ここにやって来た。バスが停留所にスッ、と入ってくるみたいに。

短い時間だけどリラックスして楽しんでください。
I wanna be with you tonight !!

佐野元春

Special Thanks
ハートランドからの手紙|Lalaのブログ♪いつの日も心軽やかにSteppin’♪

佐野元春、当時26歳。
若さ感じる書き方に改めて読んでドキドキしてしまいます。

New Yorkに行く直前の1983年のライブ。後にフイルムとして映画化されました。

ファンにニューヨークに行く事を告げた「手紙」

1994年、衝撃的な「手紙」

それから、元春からの手紙はいろんな形で届けられてきました。印象に残る手紙はいくつもありますが、一番衝撃的だった手紙はこれでした。

ハートランドからの手紙#73

こんにちは。元気ですか。この手紙を書いている今は春。新しい事とかつての事とが出会う季節。来る者と去る者とがあいさつを交わす季節。今年もまた、いつも通る桜並木をくぐってゆく。みなさんはどんなふうに過ごしていますか。
(中略)
今回こうして僕が手紙を書いているのは、もうひとつとても大事なことを伝えなければいけないからです。僕の大好きな仲間。ザ・ハートランド。今年の活動を終えた後、僕らはそれぞれの道を行くことに決めました。
(中略)
僕らは話し合いました。そして決めました。爽やかなものです。僕らはともにある決意をもって出発し、全力で何か大事なことをやりとげ、そして今また元に帰ってゆくのだと、そんなふうに思っています。
同じスポットライトを浴び、同じ感動の夜を体験し、楽屋ではお互いの成長を感じあいながら、僕らはずいぶん長い間、一緒に時を過ごしてきました。喧嘩ひとつなく、そう、みなさんには笑われるかもしれませんが、一言で言えば、ザ・ハートランドは「仲良し音楽兄弟」だと思っています。
(中略)
限られた文面ではとうていすべては語り尽くせないのですが、もし一言と言うならば。
僕は心からザ・ハートランドに恋をしていました。

1994年4月9日 佐野元春

1994年ファンクラブ会報の中に入っていた一通の「手紙」。
手紙が届けられたのは、この数日前に佐野元春 with ザ・ハートランドが「The Circle Tour」が日本武道館で終わった直後でした。最終公演を観に行き、感動と興奮した状態が続いていた時に届けられた手紙を読んだ時、初めは何のことを言ってるのか分かりませんでした。数日後、一緒にLIVEを観に行った友人と電話で話した時、友人から「ハートランド、今年解散するんだよ」と聞かされ、その時初めて元春が書いた手紙の意味を知り、ショックを覚えたのでした。


手紙にはTHE BYRDSの1曲の歌詞が載せられてました。

We’ll meet again
Don’t know where
Don’t know when
But ! know we’ll meet again some sunny day
Keep smiling true just like you always do
Till the blue skies makes the dark clouds fade away
Some sunny day
We’ll meet again

【THE BYRDS/We’ll Meet Again】

この曲を改めて聴いて、泣けてきます…。
「また逢いましょう…」

ラストライブ「LAND HO!」の手紙

ラストライブとなった9月の横浜スタジアム「Land HO!」。
ツアーパンフレットに書かれた元春からの「手紙」はこう記されてました。

ハートランドからの手紙#80(一部抜粋)

僕とザ・ハートランドのライプ、横浜スタジアム「LAND HO!」に来てくれてどうもありがとう。心から感謝します。花と風船と小瓶のプレゼント。受け取ってもらえましたか?
今回のこのイベントが、僕とザ・ハートランドが何年間かに渡って集めた心の宝石を最高の形でみなさんと分かち合う、そんな祝祭-フェスタのようなものであってくれたらなあと思っています。

最後のLIVEだから涙が止まらないだろうと思いながら見ていたのですが、その名の通り、湿っぽい雰囲気を封印し、パワフルな、力強いライブを元春はハートランドと共に聴かせてくれました。

NEPPIE
当時、ファンクラブの会誌などに感想を書いたりしてました。また改めて載せようと思います。

ハートランドからの手紙はまだまだ続く…

ハートランドからの手紙は今に至るまで書き続けています。今は佐野さんのサイトにも載ってないので、見つけるには自力で探さなければならないので、見つけたときには嬉しくなっちゃいます。

2015年12月から2016年3月まで開催された「佐野元春 & THE COYOTE GRAND ROCKESTRA: 35周年アニバーサリー・ツアー」のツアーパンフレットから。

ハートランドからの手紙

こんにちは。佐野元春です。

僕の仕事は曲を書くことです。
言葉を紡いでメロディーを乗せて
それをビートで転がす。

そんなふうにしてできた曲を
みんなの前で歌い
仲間たちと演奏してロックする。

僕もバンドもみんなも一緒にごきげんになって
世界を揺さぶる!
そんなコンサートの夜は最高だ。

音楽はすばらしい。

誰かのそばにいて
そこに友人のように寄り添って
さびしいときもうれしいときも
そっと気持ちを汲んでくれる。

時と場所を超えて
大事なことに気づかせてくれ
無言で励ましてくれ
ときには雄弁に語ってくれる。

生きている、っていうことが
誇らしく思えてくる。

音楽の力を知ったら
もう言い訳はいらないだろう。

今夜のコンサート、みんなで最高にロックしよう!

2015年冬
佐野元春

私は3月27日、東京国際フォーラムで行われた最終公演を観に行きました。
35曲、休憩なしでノンストップにロックする元春と仲間たちの姿に、私も観客も圧倒されました。

「35年とか60歳とか、そんなのただの数字だ。みんなが応援してくれて、音楽への情熱が消えない限り、いつまでも良い曲を作り続けていきます」
かっこいい!

以前書いたライブ振り返り記事。

新しいツアーの始まりを告げる手紙

そして今年2月から開催されたコヨーテバンドとの全国ツアー。
パンフレットに「ハートランドからの手紙」が!

ハートランドからの手紙

さぁ、新しいツアーの始まりだ

しっかり練習を積んで、身支度をして
みんなが待っている街に行こう

僕らは11年前、「コヨーテ」から始まった
星の下、路の上にいた

迷った時は
ポーラスタアが道しるべだった

旅の途中
怪しげな雲が近づき
見慣れない波が近づいてきた

虹を掴もうと
失くしたグレイスを求めて
境界線を越えていった

紅い月の下
何度かの夏が過ぎて
今、僕とバンドは新たな次元に入った

天空バイクにまたがって
君を迎えに行くよ

白夜飛行の準備は整った
バンドはやる気まんまんだ

いつもの熱い歓声が聞こえてくる
舞台の幕が開く
一気に光に包まれる

今夜は今夜しかないたった一度きりのステージ

自由に!
自由に!

炸裂!

さぁ、みんなと最高にロックしよう!

2018年1月

佐野元春

「ハートランドからの手紙」を通して今でもロックしてる元春、かっこいいです!

元春はこれからも新しい曲を作り、歌い続け、全国を駆けまわることでしょう。
その所々で私たちに「ハートランドからの手紙」を送り続けてくれることを、これからも楽しみにしてます。

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